

静かに襖を閉じ、日常空間と切り離され、畳の上に正座して心静かに仏壇に向かい合うというかつての偲び方。それはもう、多くの方が和室のない住宅に住む昨今の生活様式には合わなくなっています。また、実際に残された方にお話をうかがうと、偲ぶことの受け皿である仏壇や仏具に対して「何をすればいいのか」「どうしていいのか」が分からないという声が多く、様々な「しきたり」や「ルール」にも難しさや面倒さを感じておられるようです。そこで私たちは、そうした声や現状を解決し、デザインやルールを再構築することで今の暮らしや価値観に合う受け皿を作ろうと考えました。

人が誰かを偲ぶとき、本当に必要なものは僅かなものでいいはずです。大切なことは、暮らしのなかで自然と偲ぶ時間をもてること、自分らしい偲び方ができることではないでしょうか。そんな思いから、デザイン性と自由度を兼ね備えた偲シリーズは生まれました。残された方が、生活様式や故人との関係性に合わせて、思い思いに同シリーズの供養具や思い出の品などで、自由に自分らしい偲び方をつくれるようにと工夫しています。故人と一緒に写っている写真や、故人と出かけた思い出の地の花を飾るなど、みなさま思い思いに自分らしい偲び方を形にされています。